2016年9月18・19日 in 神戸 第8回学術大会
平成28年9月18、19日に神戸市産業振興センターにて、日本咬合育成研究会 第8回学術大会が開催されました。全国より約90名の会員およびスタッフの参加登録がありました。
1日目の午前・夕方は『2016 進化する咬合育成』と題して高田先生に2部構成で最新の診査や分析解釈を含めた最新の咬合育成療法についてご講演頂きました。今の子どもに合わせた筋機能訓練指導や生活の中での姿勢、食生活における日常生活習慣指導を行っていくことで正しい嚥下・咀嚼を獲得することを目標として、1期治療のワイヤーなしでも口腔周囲筋や歯列にアプローチをして、後戻りのない安定した歯列を形成することが可能なことを最新の症例を通して具体的な治療方法・指導方法を解説いただきました。患者さん1人1人違う不正の中の一番の原因を見抜く目とその改善への1手がとても重要で、毎回受診のたびに初診時や前回と比較して、次に必要な1手を行っていく。原因に気づく目を養うこと、気づいたことを患者さんに改善してもらうこちらの術が必要と改めて感じました。
1日目の午後は『咬合育成におけるトラブルとその回避のために』と題して、関西支部の3名の会員先生方による合同発表がありました。咬合育成療法を行う上で遭遇する様々なトラブルに対する見方・原因・その対応について症例を交えながら発表いただきました。永久歯の萌出障害・歯根吸収・Hys・根尖病巣・歯根形成障害など遭遇する可能性のあるトラブルを分類別に整理していただき、はじめて受講された先生にとっても分かりやすい発表であったと思います。
講演後は、参加者全員による記念撮影を行い、夜は全国各地から集まった会員同士と楽しく和やかな懇親会が催されました。
2日目は9時00分より総会が開催され、会計報告があり、来年の学術大会は11月3、4日に東京で開催と決まりました。各支部の7名の先生方の会員発表がありました。各発表に際して高田先生による事細かな解説をいただきました。
今年の傾向として、開咬症例の発表が多く、治療の方向性や留意点、日常生活習慣や姿勢の着眼点が各々似てきており、より一層高田先生の提唱する咬合育成療法が広がって、受講生間の差が少なく、全体のレベルが底上げされていると感じました。
2日間充実した内容で、大変有意義な時間となりました。高田先生をはじめ、症例発表を頂いた会員の先生方、大会の準備に協力いただきました先生方、ご参加された先生方スタッフ全ての皆様、ありがとうございました。