小児歯科臨床セミナー in 九州

2013年2月3日〜4日 小児歯科臨床セミナー第5回

 2月3日~4日筑紫歯科医師会館にて小児歯科臨床セミナーの5回目(最終回)が行われました。今回は、“先欠歯の処置の仕方”、“癒合歯の取り扱いと処置の仕方”、“急患の処置について”の講義でした。今回も高田先生の豊富な症例を拝見して、改めて咬合育成のすばらしさを再認識しました。
今回の小児歯科臨床セミナー全般で学んだことは、小児のう蝕治療、歯髄処置などそれぞれ単体で診るのではなく、常にどの処置、健診時においても咬合の育成を考えることが大切であるということです。つまり、現在の疾患は、なぜ起こったのか?その下の歯胚は、大丈夫か?また、その他の部位に異常は見られないか?など全体的に観察して、患者さんの年齢、発達、性格、日常生活習慣、生活環境などを考慮し、より良い咬合を育てていく為に,総合的に診ていくということです。
私自身、小児歯科臨床は3回目の受講になりますが毎回学ぶことが多く、自分の臨床の反省点も気づかされます。今後の臨床に生かしていきたいと思います。

次回、二期治療のタイポドント実習が始まります。セミナー報告は、木下先生お願いします。                九州4期 福田英喜

2013年1月6日〜7日 小児歯科臨床セミナー第4回


まず年齢別に、歯科治療のポイントを説明された。三歳未満は保護者と一緒に入室し、できるだけ麻酔を必要としない処置を選択する。三歳から四歳は実年齢にかかわらず、本人の発達の状態を考慮して、通常の麻酔処置ができるかどうか判断する。四歳以上については、通常の診療を行うが、子供の目の高さで、できるだけわかる言葉を使って説明して行く。次に治療に際し心がけていくことに関して解説が行われた。痛くない治療、短い治療、できるだけもとの状態『正常と思われる状態』に回復する『歯列弓、咬合平面等』。後継永久歯を確認しながら治療を行う等があげられた。また歯髄処置、麻酔についての術式について解説された。
来月は福田先生、よろしくお願いします。

文責  辻真理

2012年12月23日〜24日 小児歯科臨床セミナー第3回

 11月の全国大会月間をはさみ、九州小児歯科臨床セミナーの第3回目が開催されました。ひと月空いてのセミナーだったため、受講生のみなさんにも待ちに待った…という空気が流れていました。
今回のポイントはまさに「永久歯胚の育成」
 歯胚をどのように育てるのか、狂ってしまった歯胚の位置異常や捻転をどのように正常に近づけて行くのか…まさに、「これぞ咬合育成療法!」といった内容でした。講義を聴けば聴くほど、このような歯胚の異常は、咬合育成療法なしには治すことは難しいのではないか?と思いました。
 また、あたりまえのことではあるのですが、乳歯の治療も永久歯胚の育成を考えてしなければならないことを再認識いたしました。

また、講義の後半では高田先生の豊富な症例の中から、今回のテーマに則した症例をたくさんみせていただき、大変勉強になりました。
将来絶対矯正必要でしょうという症例が…筋機能訓練をして2年3年とたつうちに、(患者さんや親御さん側としては)もう矯正しなくていいです、というレベルにまで達していて、咬合育成療法の凄さを改めて感じました。高田先生の「ワイヤー掛けずに治すことを目指しているから」のお言葉が印象的でした。
実は1日目から…高田先生が「ちょっと寒くない?」とおっしゃっていて、いつも「九州あったかいね~」と言われるのにおかしいなと思っていたら、2日目はかなり具合が悪くお辛そうでした。それを押しての講義や数々の貴重な症例の解説、また症例相談も数多くみていただき、ありがとうございました。

1日目の夜に、ひさしぶりに行われた懇親会も大変盛り上がり、世間のクリスマスムードに負けない熱いセミナーとなりました。

2012年10月14日〜15日 小児歯科臨床セミナー第2回


10月14日、15日に九州小児歯科臨床第2回目が開かれました。
第1回目の復習を辻先生のまとめに沿いながら行いました。咬合育成療法はまさに小児歯科臨床であること、保定装置・床装置の弊害、乳歯早期喪失や乳歯冠の弊害についての再確認、レントゲンや模型から何を見るのかを症例を示しながらの解説がありました。
それに続き、第2回目は小児歯科臨床を行うためのレントゲンと模型・写真による分析・診断・治療計画での講義でした。
「含歯性嚢胞」「濾胞性歯嚢胞」「乳歯埋伏歯」「永久歯埋伏歯」「過剰埋伏歯」の症例を通じて資料採りの大切さ、分析の重要性、それらを基にしてどのように診断し治療計画を立てるのかを学びました。
「嚢胞」の症例では、乳歯を抜歯してしまっていいのか?永久歯胚を傷つけず掻把は完璧にできるのか?早期乳歯抜歯や掻把による永久歯萌出への弊害を考えさせられる症例でした。「埋伏歯」では、埋伏になっている原因はなんなのか?観察するのか、治療を開始するのか。治療する場合どのような装置を使うのか、牽引がどの程度成功するのか、成功しなかった時の対処方法はどうするのか、期間はどのくらいかかるのかを事前に診断・治療計画を立てておく必要があることを学びました。
これらのことをするために、資料採り(模型、セファロ、パノラマ、デンタル、写真、筋機能測定、場合のよってはCT撮影)が重要で、いかに解釈できるかが大切であることを教えていただきました。まだまだ高田先生のレントゲンや模型を診る目には追い付いていきませんが、少しでも多くの情報を診れる力を身に着けていきたいと思う研修会でした。咬合育成九州のみなさん、頑張っていきましょう!高田先生、2日目終了後の症例相談も夜遅くまでありがとうございました。これからも宜しくお願いします。

2012年9月2日〜3日 小児歯科臨床セミナー第1回

 9月2日(日)・3日(月)に、九州小児歯科臨床がスタートしました。
 1日目は、博多駅近くの九州ビル8階会議室で開催されました。今回は、新メンバーの先生も加わり総勢36名?のセミナーになり、自己紹介はなごやかに行われました。午前中は、「小児歯科の臨床で大切なこと」など総論の講義をしていただきました。午後からは、歯根破折した乳臼歯を抜歯せず永久歯の崩出まで保存した高田先生の症例を説明していただきました。その後は、受講生の先生方の症例を、高田先生に解説していただきました。過剰歯あり歯牙腫ありと盛り沢山でした。
 2日目は、いつもの筑紫歯科医師会館で開催されました。某雑誌の内容を参考に、咬合育成をベースにした小児歯科臨床(CR,Endo・・)を説明していただきました。午後からは、レンドゲンで永久歯の歯胚をどう見るかをメインに、低位歯の扱い、筋機能訓練等時間いっぱいまで高田先生に講義していただきました。
 終了後の症例相談でも、高田先生に熱い指導をしていただきました。
あと4回、さらにバージョンアップした小児歯科臨床が楽しみです。高田先生、よろしくお願いします。

九州3期 一瀬宏明

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