2010年11月23日 in 福岡 第2回全国大会
平成22年11月23日(火、祝)に福岡市天神クリスタルビルにて、日本咬合育成研究会第2回全国大会が開催されました。
北は北海道、南は鹿児島から73名の方が参加され、東京、名古屋、関西、九州の各支部から8名の先生が会員発表をされました。既存の矯正治療では便宜抜歯や顎切除、治療不可と思われるような症例を咬合育成療法を用いて治療されていました。様々な症例がありましたが、治療を行っていく上で生活習慣の改善や、筋機能訓練をきちんと行ってもらうことの難しさ、あるいはついついワイヤーにばかり目が行ってしまい、なかなか思うような結果が得られず、生活習慣の改善と筋機能訓練がやはり大切であることをどの先生方もおっしゃっているように感じました。参加者も自身の経験と重ね合わせながら聞き入っていました。
会員発表の後は【咬合育成と筋機能‐最近の過蓋咬合の分析と治療・筋機能訓練について‐】という演題で高田先生の特別記念講演が行われました。姿勢や習癖などの不正因子から顎、舌、歯などがどのような変化をするのかを、模式図やプロフィロを用いて説明していただきました。一見同じように見える過蓋咬合にもいくつかのパターンが存在しており、正確な分析で、その悪化しているところを的確に診断し治療することで、スムースに良い方向への成長を与えることができることを示していただきました。過蓋咬合は手を付けることで、逆の結果を招きやすい不正咬合ですが、今回の高田先生のご講演で、何かと難しい過蓋咬合の治療に対し、自信をもって行えることと思います。
これからの日本咬合育成研究会の益々の盛り上がりを感じさせられる、熱気に満ちた大会でした。