小児歯科臨床セミナー in 関西
2012年10月21日〜22日 小児歯科臨床セミナー第5回
10月21、22日に神戸にて、小児歯科臨床第5回セミナーが開催されました。早いものでもう最終回になってしまいました。時間があればもっと詳しくお聞きしたい内容ばかりでした。愛知県から参加させていただいています井口義浩が報告させていただきます。
1日目は小児の基本的な歯科治療をテーマに、低位舌のメカニズムとそれに対しての筋機能療法の仕方、癒合歯や先天性欠損歯があった場合の診査・診断方法でした。そして高田先生が治療された症例を通してどのように対処したかの講義でした。発見した時期では対処方法が判断つかないこともあり、定期検診にいかに来ていただくかが大切だと解説されていました。
2日目はリガフェーデ病、萌出性嚢胞、外傷、歯内療法の講義でした。外傷については記録・問診が非常に大事であり、受傷年齢によって処置方法が変わってくることを強調されていました。暫間固定もさまざまな方法があり、また低年齢の子供の口の開け方など大変参考になりました。最後に紹介された症例は、カリエスが大きく破折もしており通常なら妥協して抜歯をしてしまう乳歯を、バンドをまいて何回も洗浄を繰り返し歯胚が育つまで抜歯をせず残す症例でした。高田先生のあきらめない姿に再度、この研究会に参加できて本当に良かったと感じています。高田先生ありがとうございます。
11月の全国大会、そして1期治療タイポドント実習でまた皆さんお会いしましょう。
2012年9月23日〜24日 小児歯科臨床セミナー第4回
9月23、24日に風が少し秋めいた神戸にて、小児歯科臨床第4回セミナーが開催されました。小児の治療を主に行っている私にとっては、すぐに実践で使える方法や、日頃から疑問に思っていた内容が盛り込まれた講義でした。
1日目は『小児の取り扱いについて』の説明の後に、受講されている先生の症例相談が行われました。『早期喪失歯が多数歯ある上顎前突の患児』について、『外傷乳歯』の処置法について、『過剰歯』がある患児の対応、『双生歯』が齲蝕になり歯髄ポリープになった症例、『エナメル質形成不全歯』の処置法についての解説が行われました。実際に診療所で診ている症例なので、高田先生のより具体的な説明にどの先生も熱心に聴き入りました。
2日目は高田先生が治療された患児の症例をもとに、乳歯の生活歯髄切断法と感染根管治療の術式について、詳しく行われました。使用する薬剤や、アブセスの処置についても教えて頂きました。保存不可能で抜歯しかないと思われる乳歯の保存方法についてはとても勉強になりました。
休憩時間を削ってでも時間を作って先生方の症例相談に応じて下さる高田先生に、感謝の気持ちでいっぱいです。毎回内容の充実したセミナーなので、ラスト1回で終わるかと思うと今からとても寂しいです。
最終講義の報告は、勉強熱心でいつも穏やかな笑顔の井口義浩先生にお願いしたいと思います。 佐々木有美
2012年8月5日〜6日 小児歯科臨床セミナー第3回
小児歯科臨床のセミナー第3回が神戸で開催されました。茨木市で開業しています髙田敦子が報告いたします。
北海道から前日神戸空港に来られた高田先生は、ちょうど花火大会の真っ最中にぶつかってしまわれ、大変だったったとお聞きしました。真夏の関西で、さらに熱くなるような熱のこもったお話を聞かせていただくことができました。
今回は、「知っておかなければならない最近の小児の口腔内の現状」ということで、高田先生の診療所に最近来院された実際の患者さんのデータをもとに詳しくお話を聞かせていただくことができました。
すべての治療において、永久歯の歯胚を育てるということを第一に考えなければならないということを、今回もさらに深く考えさせられました。特に乳臼歯の交叉咬合の患者さんを、レジンアップと筋機能訓練で咬合を作っていって治療された症例には感動しました。
また、いろいろな先生方が相談された実際の症例について、高田先生がお話しくださったのが大変参考になりました。次回は私も症例を見ていただければと考えています。
次回の報告は、勉強熱心で優秀な大学の後輩の佐々木有美先生にお願いします。
2012年7月1日〜2日 小児歯科臨床セミナー第2回
7月1日と2日、関西の小児歯科臨床セミナーの第二回が神戸で開催されました。高田先生、ご講義 と症例相談ありがとうございました。いつもお世話になります。滋賀県からセミナーに参加させてい ただいております南一惠です。
高田先生のレントゲンや模型の診断が大変緻密で、このように多くの情報を診ることができていな かったと反省しきりです。とくに永久歯胚の動きや形などをもっと注意深く観察しなければと痛感いたしました。
小児患者の診療で一番大切な目的は、健康な永久歯列を完成していくことであると考えてきたつもりでしたけれども、高田先生のようにきめ細かな治療やあくなき追求ができていませんでした。特に 歯根の全く育っていなかった歯胚に対する先生のあきらめない姿勢に感動いたしました。
わたしもいま、後継の第二小臼歯が先欠しているようにみえる中学生で、先行乳臼歯が腫れてきているのですが、あきらめずに治療して後継永久歯ができてくれないかと奮闘中です。高田先生を見 習ってもっと切磋琢磨していきたいとおもいます。
次回の報告は、同じように感動している高田敦子先生にお願いします。
2012年6月3日〜4日 小児歯科臨床セミナー第1回
こんにちは。関西支部長の井上です。いよいよ小児歯科臨床セミナーが始まりました。初日の会場がいつもと違い、少し戸惑いがある受講生の先生もおられましたが、滞りなくセミナーは始まりました。
第1回は小児のレントゲンの撮り方と基本的な読影というテーマです。
最初は小児歯科の臨床で大切なことという診療する上では基本的かつ大変重要なことを懇切丁寧に講義していただきました。レントゲンの撮り方や読影はもちろんのこと、歯胚、歯根の吸収や歯根の曲がりなどについて、症例を通じて詳しく解説をしていただき、新規受講生はもちろんのこと再受講生の私たちもあらためて勉強になることが多数あったと思います。また今回は小児歯科専門医の先生も多数受講されていたのですが、まさに目から鱗が落ちるというセミナーだったようです。次回の報告者は大学の先輩、南一恵先生よろしくお願いします。