小児歯科臨床セミナー in 北海道
2011年11月12日~13日 小児歯科臨床セミナー第5回
北海道にて小児歯科臨床セミナー第5回目(最終回)が開催されました。
今回は、①先欠歯 ②癒合歯 ③外傷 ④低位歯 ⑤腫脹 ⑥急患処置 ⑦6歳臼歯萌出障害などについて、これまでの復習をまじえて凝縮した内容で講義をして頂きました。
先欠歯・癒合歯については、歯胚の有無を診断し、そのうえで処置をすすめていくことが基本となること。外傷の患児が来院した際には、その診断と処置に加え、保護者とのトラブルを起こさないために受傷時の問診と資料取り、カルテ記載がとても大切であることを強調されていました。低位歯については、市村先生に症例発表をして頂きました。下顎E低位と6番の近心傾斜を伴った症例で、できるだけ乳歯を抜歯せず、正しい筋機能の成長を促すことで6番が整直し、5番が正常に萌出してくる様子をくわしく発表して頂きました。腫脹・急患処置・6歳臼歯萌出障害への対応は、症例をみせて頂きながら、細かな手技や注意点について教えて頂きました。
5回のセミナーを通して、歯胚を育て、正しい咬合を育成していくために、すべての治療が関係していることを理解することができました。高田先生、本当にありがとうございました。
写真は、懇親会での風景です。北海道支部も結構楽しくやっています。
2011年10月15日~16日 小児歯科臨床セミナー第4回
北海道にて小児歯科臨床セミナー第4回目が開催されました。
今回は、①歯髄処置 ②保存処置 ③補綴処置 ④外科処置について、明日からの臨床にすぐに実践できる、とても勉強になる講義をして頂きました。
- 歯髄処置については、歯胚を正常に発育させるために、乳歯歯髄はできるだけ保存することを配慮した「歯髄低位切断法」や、歯髄切断部の止血が生切の予後に大きな影響を与えることを踏まえた「生切2回法」を紹介して頂きました。
- 保存処置については、乳歯冠の欠点を排除し、咬合による歯胚への影響を配慮した「バンド処置」について教えて頂きました。歯胚を正常に発育させるために、乳歯が果たす役割など症例を通して分かりやすく講義して頂きました。
- 補綴処置については、舌弧線装置を改良した乳歯義歯を紹介して頂きました。欠損を補綴することに加え、筋機能を有効にはたらかせることができる素晴らしい装置であると感じました。
- 外科処置については、歯牙腫や濾胞性歯のう胞の症例を、経過をおってどのように対応したのかを紹介して頂きました。また、舌小帯切除については、その適応症に加え、術後において筋機能訓練がいかに重要であるかを教えて頂きました。
乳歯に対する処置すべてが、咬合育成にとっていかに重要であるかを思い知らされた2日間となりました。高田先生ありがとうございました。